投資で大事なのは「何をするか」よりも、「何をしないか」だと、僕は思っています。
FX(外国為替)で大きく負け続けてきた僕が、その失敗の山の上で「これだけは絶対にやらない」と決めたことがあります。派手なテクニックを覚えるより、この”やらないリスト”を守るほうが、よっぽど退場せずに生き残れるんです。
今日は、僕が決めている「やらないこと」を正直に書きます。
- 何を勉強すればいいか分からない投資初心者
- 過去に投資で痛い目にあったことがある人
- 守りを固めて、とにかく長く続けたい人
- とにかく失敗したくない人
- なかなか負のループから抜け出せない人
① 借金して大きく張る取引はやらない
FX時代の僕は、強制ロスカットで資金が一瞬でゼロになる瞬間を、何度も見てきました。
お金が入ればまた再挑戦し、最初はコツコツ勝って、資金が増えてきたところでドカンと負ける。いわゆる「コツコツドカン」で、何度も何度も負けてきました。
それでも当時の僕は「FXで負けた金額は、なんとしてもここで絶対に回収してやる」と思っていました。同時に、負けるたびに原因を究明し、新たな発見や学ぶことも多くありました。周りはみんな「そんなのギャンブルだ」と言いましたが、自分は「ちゃんとルール通りに続けられれば、投機ではなく投資になる」と思っていたんです。
そして、強制ロスカットを食らった後は、たいてい価格が元に戻る。つまり負ける原因は、毎回レバレッジをかけすぎていることだと気づきました。
であれば「借りたお金で、利息以上の利回りを出せばいいのでは」。そんな浅はかな考えで、銀行からお金を借りて、再びFXに挑戦している自分がいました。「借りたお金の利息は経費で落とせる」。頭の中はお花畑で、正直、イメージだけで動いていました。
しかも家族にバレないように隠し口座で借金をしていたのですが、詰めが甘く、入金を忘れて一度返済が遅れてしまいました。仕事で家を空けている間に督促状のはがきが届き、妻にバレてしまったんです。仕事中に電話がかかってきて、大激怒されたのを今でも覚えています。
当時の妻は僕より金融リテラシーがあり、借金には完全に否定派。結局、妻が全額返済してくれて、僕はFXを辞めることになりました。
正直、バレた当時は悔やんでいました。「120%勝てる」と思い込んでいたからです。でも今は、あそこで妻に助けられて本当に良かったと思っています。
はっきり言います。借金をして投資をするなんて、あり得ません。
もちろん上級者の中には、金利以上の利回りを出して、あえて借入を使う人もいます。でも、一般の僕らには到底不可能です。なにより、借金をすると正常なマインドでトレードできなくなる。だから、自分のお金でやっている人よりも、負ける確率が格段に上がります。
なぜか。毎月の返済があるからです。相場には流れがあって、いい時もあれば悪い時もある。でも返済額は一定で、絶対に返さなければなりません。利益が返済額を下回ったとき、人はどう考えるか。ひたすらチャートを見続け、チャンスを探し続ける。そして「チャンスが少ないなら、ロットを上げればいい」。そう考えるようになってしまうんです。
借金をしての投資は、いわば“逆複利“です。プラスではなく、マイナスが雪だるま式に膨らんでいく。だから僕は、自分のお金の範囲を超えた取引は、もう一切やりません。
念のため書いておくと、僕はレバレッジという仕組みそのものが悪だとは思っていません。
危ないのは道具ではなく、使い方です。借りたお金で張ること。生活が壊れる金額で張ること。この2つをやった瞬間に、判断が壊れます。
だから僕が守っているルールは「レバレッジ禁止」ではありません。借りたお金では勝負しない。なくなっても生活が続く範囲でやる。この2つです。
② 1つの銘柄に全財産を集中しない
以前、職場の同僚が家族のお金500万円を1つのボロ株に全額つぎ込んでいて、ゾッとしたことがあります。これは昔の自分そのものでした。
ちなみに、ここで言う”集中”とは、たった1つの銘柄に全財産を、という意味です。S&P500のように”1つの国”への投資でも、中身が何百社にも分散されていれば問題ありません。
投資の大原則は「卵を一つのカゴに盛るな」。1つに集中すれば、それが傾いたとき全部終わります。だから僕は、世界中に分散できるオルカンを土台にしています。
そして、日本の高配当株もやっていますが、ここもセクターを分散させています。不況に強いディフェンシブ銘柄と、好況に強い景気敏感銘柄をバランスよく組み合わせて、今では139銘柄を保有中です。
まとめると、オルカンで世界中に。日本高配当株もセクターで分散。攻めの仮想通貨(ビットコインやイーサリアム)も、総資産の5%の範囲内だけ。こうやって分散ができていると、景気のいい時・悪い時で、それぞれが互いに助け合ってくれます。低迷しているものをコツコツ拾い集めることもできて、マインドが安定するんです。

③ 生活防衛費を崩してまで投資しない
暴落が来たとき、慌てて投げ売りしてしまうことを「狼狽売り(ろうばいうり)」と言います。これをやってしまう一番の原因は、「余裕のないお金」を投資に入れているからです。
なぜなら、生活費に手をつけないといけない状況だと、含み損が「ただの数字」ではなく「自分や家族の生活への脅威」に見えてしまうから。こうなると、冷静な判断なんてできません。
僕自身、昔は投資のお金と生活費をごちゃ混ぜで管理していました。実際に売ってしまうことはなかったのですが、お金が混ざっているせいで、少し下がるたびに必要以上に不安になっていました。生活防衛費をきっちり分けてからは、暴落がむしろ安く買えるチャンスに見えるようになりました。
半年〜2年分の生活費を「生活防衛費」として手元に残す。この守りの土台があるからこそ、暴落が来ても売らずに持ち続けられます。守りが先、攻めは後。これは絶対に崩しません。
生活防衛費は、いわば攻めの投資を続けるための「握力」。これがあるから、何が起きても手を離さずに済むんです。

④ 撤退ラインを決めずに、勢いで買わない
もし個別株などにチャレンジするなら、という話です。
「ここまで下がったら売る」という撤退ライン(損切り)を決めずに買うと、下がるたびに買い増す無限ナンピンにハマり、最後は塩漬けになります。僕が20代で散々やった失敗です。買う前に出口を決める。これを守れないなら、最初から手を出してはいけません。
ちなみに「塩漬け」とは、損切りできずに大きな含み損を抱えたまま、お金がそこに固まってしまう状態のこと。本来なら別のチャンスに使えたはずのお金が、ずっと動かせなくなります。
これがいわゆる「資金ロック」。この期間は、何もできません。投資は、打席に立ち続けてバットを振り、何度も失敗しながら成長していくものです。資金がロックされると、その打席にすら立てなくなる。失敗を重ねることもできず、成長そのものが遅くなってしまうんです。
※なお、オルカンのようなインデックスの積み立ては、世界中に分散されていて長期前提なので、基本的に損切りは不要です。この④は、あくまで個別株などに挑戦する場合の話です。
⑤ 人の儲け話・情報商材・高額サロンに乗らない
「絶対に儲かる」という話は、この世にありません。もしあるなら、その人は人に教えず黙って自分でやっています。
お金を払って手に入る情報の多くは、無料で学べることばかり。人の話に乗るたびに手法をコロコロ変えて、自分の軸(マインド)を見失っていきます。僕は、自分で納得して決めたことしかやらないと決めています。
情報商材や高額サロンも同じです。お金を払った瞬間に、急に上司より仕事ができるようになりますか。なりませんよね。「絶対」「誰でも」「ラクして稼げる」。この言葉が出てきたら、まず疑う。それだけで、だまされる確率はぐっと下がります。
そして一番大事なのは「当てにいかない」
5つのやらないことに共通しているのは、結局「当てにいく投資」をしないということです。
毎月コツコツ、決めた額をインデックスに積み立てて、あとはほったらかす。退屈なくらい地味ですが、僕にとってはこれが一番、お金も心も安定する方法でした。

「やること」を増やすより「やらないこと」を決めるほうが、初心者は伸びます。この5つを守れば、大コケはまずしませんよ🌳
今日のまとめ:僕の”やらないリスト”
- ① 借金して大きく張る(レバレッジ)はやらない
- ② 1つの銘柄に全財産を集中しない
- ③ 生活防衛費を崩してまで投資しない
- ④ 撤退ラインを決めずに勢いで買わない
- ⑤ 人の儲け話・情報商材・高額サロンに乗らない
次回もお楽しみに
なぜ僕がここまで”守り”にこだわるのか。その原点には、ある体験があります。次回、少しずつお話ししていきます。
あわせて読みたい
▼ ②の「集中投資の怖さ」を実話で

▼ ③の「守りの土台」はこちら

▼ ⑤の続き。”聖杯”を探すのをやめた話




コメント